合同会社

■合同会社(LLC)とは

 出資者の全員が有限責任(会社などへ出資した者が,その出資した額についてのみ責任を負うこと)社員であり,内部関係については民法上の組合と同様の規律(原則として、社員全員一致で定款の変更そのほか会社の在り方の決定が行なわれ,各社員が自ら会社の業務の執行に当たるという規律)が適用される会社類型。

■株式会社と合同会社

・共通する点

 株式会社と合同会社は,いずれも株主またはその社員が有限責任とされている点で共通。
 そのため,会社と第三者の関係では,配当規制や債権者保護手続について,ほぼ同様の規制が適用される。

・違い

内容 株式会社 合同会社
会社内部関係 株主総会に加えて,取締役など
の機関を設ける必要がある他,
株主の権利内容も,原則として
平等原則が適用され,これらの
規律は強行規定とされている。
組合と同様に,広く契約自由の原則
が妥当するため,機関設計や社員
の権利内容などについては,強行
規定がほとんど存在せず,広く定款
自治に委ねられている。
持分の譲渡 株式譲渡の自由の原則が採用
されている。
持分の譲渡は他の社員の全員の
一致が要求される。

■合同会社の設立(法定)費用

 まず,合同会社を設立するには,金銭その他の財産を出資することが必要であるが、設立時の出資額規制がないことから,出資額を1円とすることも可能です。
 また,設立登記をする際に登録免許税を納付する必要があるが,資本金を1円とする場合には,その額は6万円となります。
 なお,合同会社の定款についても,紙ベースのものについては,印紙税4万円の課税の対象になります。
 以上より,合同会社を設立するために最低限必要な費用については,10万円程度です。

*合同会社を設立する場合には,定款の認証、払込取扱機関の保管証明は不要です。

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